奈良県 文化会館の「日本の書道展」にて
アナビアンコレクションからペルシャ書道を展示
主催 奈良新聞
「文字が模様になる」
四方八方から描かれた書。ペルシャ書道は、決まりごとがなく、自由な発想で表現する。日本に縁のある鶴、奈良に縁のある鹿の装飾、そして、木花。みんなペルシャの楽園の象徴。
2022年2月23日~27日まで各会派がつどう日本の書展が開かれ、今年はそれに加えてペルシャの作品も展示され、2月24日の奈良新聞に次のように紹介していただきました。
「シルクロードを通じて、奈良との歴史的繋がりがあったペルシャ文化を取り上げ、ペルシャ書道のアンティーク・カリグラフィーを中心に世界的に高い評価を受けるアナビアン・コレクションを展示し、紹介している」
奈良県文化会館で各会派を代表する力作が280点も展示されました。
未知のペルシャ書道の解説もパネルで紹介され・・・
アナビアン・コレクションの背景も紹介していただきました。
寒波の奈良でペルシャにも咲く桃の花が飾られていました。
広々としたスペースで展示
様々な書体のペルシャ書道
奈良新聞の村井ルカ記者が、アレンジされたオールドのりたけの花瓶
「文字が駝鳥に化ける」
鳥は天国の象徴で、文字で鳥を描くことで 祈りの言葉が綴られている。力強く地上をかける駝鳥を描くことで精神を高めることを意図する。
「祈り」
タズヒーブ (ペルシャ語で飾りという意味)で純金地に細密画で装飾されている。アラビアの伝統的な書体、ソルス体を取り入れた文字で祈りの言葉が書かれている。
今回のコレクションの中で最も古いカリグラフィー。1860年作。
「大臣への感謝」
先の細い足ペンで大臣を称賛した作品
「老人からの伝言」
詩人イザット・ヤール作
ペルシャの詩は韻を踏み、文字を重ねることで、そのリズムを表す。
「縁を語るペルシャ文字」
縁によって運命は変わる。縁についての詩をペルシャ語で書かれている。
「日常会話も詩で表現」
金の墨で先生と弟子の通信を詩で表したもの。
裏側にも詩が書かれている(裏側を鏡で映すとよい)
「歴史は純金で語られる」
純金の背景の上に近代の王の歴史を詩で書く伝統がある。
雲の中にカリグラフィーを書く伝統的な手法である。
「遺書」
アラビア語をペルシャのナスタリーク体で書かれている。中東では雲の中に文字を書く形式がある。
奈良新聞にはペルシャの古代のラブレターが取り上げられました。
「古代のラブレター」
薔薇の町、シラーズで生まれた国民的詩人ハーフェーズ作
イランでは、ハーフェーズの詩集は占いに使われている。多くのハーフェーズの詩集は日本でも翻訳出版されている。
今回は多くの友人が書道展に行ってくださり、何十年前からの友人、中西清治さんが同じ時期に聖徳太子1400年御遠忌を機に、仏陀の生涯を絵巻物にし法隆寺の鵤ホールで披露され、漢詩の形式で見事な感想文を送ってこられました。感想文事態が芸術作品です!
内容の解説もいただき、現代のシルクロードの交流により大きな意義を感じさせました。
感激!
漢詩にも、ペルシャの詩と同じように韻を踏むと規則があるそうです!
2022年の1月8日で、アナビアン家が来日して50年になるとのことを記念して、中西清治氏より、このカッコよい漢詩と解説をいただきました!